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糸練功と労宮の強度の関係

糸練功を行っていると、センサーの労宮の使い方で、捉える信号が異なっていることに気付くことがある。2010年の伝統漢方研究会で発表した「センサーの労宮を少し引く」事により、病的な異常しか捉えないことも分かっていた。センサーが緩むと自然治癒力と思える身体の微弱な反応も捉えてしまう。逆にセンサーが強すぎると、弱く深い反応は捉えることは出来ない。

赤芽球癆(せきがきゅうろう)への漢方治療と考察

赤芽球癆は難病指定である再生不良性貧血の一つです。通常の再生不良性貧血は赤血球以外に血小板や白血球も減少します。それに対し赤芽球癆は、赤血球だけが減少するのが特徴で再生不良性貧血の中では特殊なタイプとなります。造血幹細胞に異常が生じ赤血球産生が減少し貧血となります。

漢方薬の証に対する鍼灸治療の試み

本来は1人の施術師によって用いられてきた漢方薬と鍼灸、導引(手技)は、今の日本においては別の資格、別の職業として分けられています。本論では手段は違いますが、陰陽、気血水のバランスを正すという目的を同じくする、漢方薬と鍼灸を結び付ける新たなアプローチとして、漢方薬の証に対する配穴の試みを行いました。

狭窄に対する六君子湯の効果

卵管狭窄・卵管閉塞が原因で不妊症と成っている婦人は非常に多い。淋菌やクラミジアなどの感染症による卵管炎などで卵管狭窄や卵管閉塞を引き起こすことがある。この様な炎症によって卵管が周囲臓器と癒着すると、卵管の蠕動運動が妨げられ、卵の輸送障害も生じたりする。その結果、不妊症・子宮外妊娠・流早産や異常分娩の原因となることもある。

日本の漢方古方派理論に基づく後縦靭帯骨化症の治療

日本漢方古方派理論に基づき後縦靭帯骨化症(OPLL)の治療を試み、幾つかの知見を得たので報告する。1999年10月、木下は後縦靭帯骨化症の漢方治療を初めて経験した。患者は当時57歳の女性で下肢麻痺があり歩行にも不自由していた。漢方治療開始1ヵ月後、首から肩への凝りと痛みが改善、8ヵ月後には下肢の麻痺も消失し歩行も自由となった。

日本の伝統漢方古方派理論に基づく脱肛治療への考察

日本漢方には様々な流れがある。7世紀以降、遣隋使・遣唐使により様々な医学書が日本に伝来した。その後17世紀に入り日本では、漢の時代に書かれた「傷寒論」を尊ぶ流派が生じた。それが現在の日本の古方派である。その後、日本では古方派が中心となり、傷寒論の書かれた「漢時代の方」即ち「漢方」の名称が日本で生まれ、日本独特の医学として漢方は発展した。

後縦靱帯骨化症(OPLL)に対する漢方治療の効果

後縦靭帯骨化症ossification of posterior longitudinal ligament(OPLL)は脊柱を縦走する後縦靭帯が骨化し増大伸展する病気です。その結果、脊髄の入っている脊柱管が狭くなり、脊髄と脊髄から分枝する神経根が圧迫され知覚障害や運動障害等の神経障害を引き起こします。また黄色靱帯骨化症(OYL)や前縦靱帯骨化症(OALL)を合併しやすいです。

不育症に対する当帰散。柴苓湯の働き

不妊症(Femaleinfertility)や不育症で悩んでいるご夫婦は非常に多く切実である。不妊症に対する東洋医学の治療法、治療薬は非常に多く、また有効性も高い。また西洋医学的薬理解析も行われている。例えば、高プロラクチン血症(Hyperprolactinemia)に対する芍薬甘草湯。抗核抗体(Anti-DNAAntibody)や抗リン脂質抗体が原因の不育症に対する柴苓湯

傷寒論薬方の気血水配当

今回、傷寒論に出てくる繁用薬方と薬味の気毒・血毒・水毒に対する配当を試みたので報告する。日本漢方で言う、気血水理論は、営・衛・気・血・津液理論と少し異なり、臓腑が病むことにより、その結果として気血水の症状が出てきていると捉えられている。症状を気血水に分類したものが、日本の気血水理論である。

入江FTを漢方へ糸練功の開発-故入江正先生へ御報告

漢方を学び、10年が過ぎた頃、証の判断(薬方選択)に迷い治癒率が上がらず悩んでいた。その当時、今から21年前、漢方の臨床第36巻・第1号で入江正先生発表の「五気の証明法の仮説」を読み衝撃を受けた。それから、入江先生の発表や論文・著書を集め、暗記する程に繰り返し読んだ。同時に入江FT(フィンガーテスト)を訓練し実際の臨床へ応用していった。