患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

漢方太陽堂の患者さんに、毎月お配りしています。
漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、漢方太陽堂での実際の例を毎月御紹介致します。患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。
(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【椎間板ヘルニア】と漢方改善例

椎間板ヘルニアによる右足坐骨神経痛の女性

(昭和24年生、女性。No.2605)

53歳の女性から椎間板ヘルニアの相談を受けた。漢方太陽堂で坐骨神経痛が治られた方の紹介で来られた。

腰から右足先までの痺れと痛みが酷いとの事である。整形外科に通院していたが改善せず手術もしたくないとの事。

158cm、47kg。センナ系統の便秘薬を長年服用し便秘がちだが、舌診では白苔がなく潤で少陰病を思わせる。眼瞼結膜は白く貧血症と思われる。口渇はなく発汗・小便は普通。附子剤の適応と思われる。

糸練功で確認すると膀胱の臓腑病0合5+に桂枝湯をベースとした湿邪+寒邪証、膀胱の経絡病-0.5合2+に腰周辺の筋肉の緊張・脾虚+気滞の証が確認される。

漢方太陽堂開発のグルコサミン・降香製剤と発表(発散)の働きのあるR製剤を朝・就寝前、炎症性の痛みを抑えるBミネラル製剤と葉緑素製剤を夕食前。筋肉の収縮を除くため外用として▵▵製剤を選択する。

15日後、膀胱の臓腑病4合1+、膀胱の経絡病3合+(3)に改善するが本人の自覚症状の改善はみられない。

2ヵ月後、膀胱の臓腑病7合+(2)、膀胱の経絡病6.5合+(2)に改善。本人も少し良い日があるとの事。

結局、6ヵ月後、臓腑病・経絡病共に10合に改善し、患者さんは症状が殆ど消えたそうである。

その後も一進一退を少しづつ繰り返したが1年11ヵ月後、完全に症状が消失し、治療の終了となった。

椎間板ヘルニアの青年

(昭和55年生、男性。No.2305)

患者さんは21歳になる男性。椎間板ヘルニア・腰痛にて相談を受けた。バレーボール選手であり運動が原因で腰を痛めた様である。

昨年11月頃より腰痛があり、現在、整形外科で治療するが思わしくない。問診をすると水分摂取が多く、発汗が多い。舌下静脈怒張はあるが舌は湿であり水毒と思われる。

糸練功(医療気功)で確認すると、

  1. 腰椎・膀胱経0合Ⅳに標治部確認。
  2. 腰椎・胃腑1合Ⅴに本治部確認。
  3. 更に腰椎周囲・膀胱経0合Ⅱに筋肉痛確認。

痛みは激しいが、最も多いタイプの椎間板ヘルニアである。

膀胱経に対し、R粉剤+関節筋肉痛のための煎じ薬。

胃腑・膀胱の腑の陰証に対し傷ついた骨や軟骨を修復する粉剤を投与。

筋肉痛に対し局所麻酔作用のある外用を行う。

仕事上、腰に負担があるためコルセットの常時使用を勧める。

4ヵ月後、膀胱経6合+(3)、胃腑7合+(1)に改善。痛みは減少。外用を中止し以後内服のみとする。

9ヵ月後、膀胱経9合±、胃腑10合±に改善。コルセットは必要なく痛みも殆ど無い。その後再発防止を行う。

漢方で椎間板ヘルニア・坐骨神経痛は殆どの人が完治する。

私の周りでも痛みと痺れで歩く事も出来ず、「手術しか治療法が無い」と言われた方が、漢方太陽堂の治療で完治した。10年以上なるが再発してない。

腰痛・坐骨神経痛、椎間板ヘルニアにて15年間続く痛み

(昭和37年生、男性。No.6557)

腰痛にて15年間痛みが続き、以前は病院で椎間板ヘルニアの診断を受けている男性からの相談を受けた。お仕事が忙しい為、治療をまともにする事無く時間が過ぎてしまい、お休みの日はお付き合いで身体を動かす事が多く、痛みが酷くなってしまっていた。

糸練功にて確認した所、腰に膀胱の腑の陰証を確認。腰痛は漢方薬を飲み始め、痛みが和らいできても、安静にする事が大切とお伝えし治療を開始した。

漢方治療2ヶ月目には4合を超え、痛みが大分和らいできていた。身体を動かしたいとの事で、水中歩行で腰に負担が掛からない運動をお勧めした。

漢方治療5ヵ月目、痛みは殆どなくなっており、東北の震災後のボランティアに参加するとの事で、腰への負担が掛かる事が多いと思いますが、腰の柔軟を充分にしてから参加して下さいと伝えた。

漢方治療11ヶ月目には、ゴルフなどをされて痛みが出ても、次の日には痛みが消失しており、若い方が無理をすると痛みが出る通常と同程度まで回復していた。

改善していく段階で、痺れが出てきていたが、痺れが腰から段々足先へ下がり、つま先を抜ける事を治療終了の目安とし、次第に痺れも無くなっていた。

1年と掛からず、15年間の痛みが改善し漢方治療終了となった。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方改善例」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。