漢方News

お電話でのご予約:092-263-3590

電話受付;9時~17時

漢方相談;10時~18時 日・月・祝日定休

RSS

「研究会発表論文」の記事一覧

柴苓湯に蕁麻疹の方意

蕁麻疹で悩まれる患者さんは、非常に多いと思われる。皮膚の血管周囲のマスト細胞からヒスタミン等が遊離されることにより生じる。マスト細胞からの顆粒放出の原因は、様々である。機械的な刺激、アレルギー性、非アレルギー性等考えられる。また発汗によって引き起こされるコリン性も患者数は多い。

女性ホルモンの東洋学的な婦人科へのアプローチ

不妊症治療を含め婦人科を行う際、FSH、PRL、LH・・等の臨床検査数値が薬方決定の決め手になることがある。それぞれの数値によって用いる方剤や薬味が絞り込めるからである。FSHに繁用する桂枝加竜骨牡蠣湯を関連付けて、バセドウ病や無月経に対して薬方を組んでみた。数名の手ごたえある例を得たのでここに報告する。

糸練功上達の鍵

漢方家は誰でも問診を重要視していると思います。問診は患者様の情報から、より正確な証を導き出す為の大事な篩いになります。その篩いに掛けた物の中から選び出す為の糸練功について考えてみます。

五色・五行説で考える甘麦大棗湯の働き

東洋医学・漢方で言う「心」の五味は「苦」。五色は「赤」。味で考えるか、色で考えるか、どの物差しで考えるかによって治療法(攻め方)が異なって来る。「心」の正常化を色の物差しで考え、五行説の相生関係(「肝」と「心」の関係)に当てはめた時、「心」に属する大棗の独特の働きが見えて来る。

X-交差治療法

漢方治療において、間中四分画診断は、臍を中心として帯脈と任脉で腹部を四分画にする。身体に異常があると、四分画の上下・左右いづれかで信号を発し、2箇所が陰証、2箇所が陽証の信号を発し対立性である。間中善雄先生に師事された故入江正先生は、間中四分画診断を現在の治療法が完全であるかどうか、最終確認として用いられ我々にも推奨された。

四物湯加炙麦芽を使用、大きな変化があった乳癌

乳癌は非浸潤癌と浸潤癌と分けられ、浸潤癌の多くは硬癌と呼ばれるタイプが多く、同病の多くを占めている。その中で特殊なタイプとして粘液癌がある。乳癌は一般的に乳腺症が原因とは考えられていないが、漢方太陽堂では腫瘍の治療と乳腺症に対しての治療を行っている。今回は乳腺症に使用する漢方薬を変更した所、腫瘍部分が小さくなり改善した例があったので報告する。

間質性肺炎に対する漢方治療の取り組み

間質性肺炎とは、肺胞上皮や肺胞壁に損傷が起こり肺胞壁の繊維組織での炎症性細胞増殖をみる疾患群の総称で、肺臓炎とも言われる。その多くは原因不明の突発性と診断される。炎症が続くと肺胞が潰れ、繊維化した組織となり、咳・痰・チアノーゼ・太鼓ばち指・呼吸困難等の症状が進行する。また、空気が入り難くなって肺活量が減り肺血管の抵抗が増える為、肺高血圧症のリスクも高くなる。

当帰散における妊娠の可能性

子供を希望し、通常の性生活を送りながら2年以上経過しても妊娠しない夫婦が、不妊症と診断される。近年、女性の社会進出が進む中で晩婚化や出産の高年齢化により不妊症に悩む方が増えている。今回、不妊患者3例に対して当帰散を投与し、著効を得たので報告する。

癲癇(てんかん)大発作に対する漢方薬の効果

日本では癲癇(てんかん)の患者数が50万人以上いると言われています。小発作または、大発作を伴うことが多く、病院での治療はこの発作を西洋薬によって予防・抑制することが中心となります。この場合、治療薬を続けていかないと発作を起こしてしまう為、病院の治療だけでは原因を根治するまでに至りません。